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「山の芋が丹波篠山で作られだしたのは、いつごろじえ」 「江戸時代の初めに、篠山地方に作られていたと書いた古文書が残っとるんや。 その当時の篠山藩の殿さんは年貢の取りたてもひじょうにきびしかったそうや。それで百姓は自分で作った米は全部年貢として納めんなんし、たまたまその年は大凶作で米も不足やし、みんなこまってしもうてのう、ちょうど山の芋を作っとったから、これを米のかわりに、食べてうえをしのいだそうなんや」 |
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「おいちゃん、ぼくらの先祖の人々は、苦しみながら山の芋を育て、作ってきたんやなあ」 「そのとおりや」 「それ以来、丹波篠山の芋は、みんながたくさん栽培しだしたし、この時代から、山の芋の種子は 『あおやま(青山)』『たかしろ(高城)』『みたけ(三岳)』 この三つの品種があったんや。今ではこれらの種子を改良して、優良品種としてのこしてるんや」 |