えだまめドットささやまjp
えだまめドットささやまjp まめマメ通信
丹波篠山の企業のコラボで本場丹波黒枝豆の冷凍製品を大量生産。
新たな特産物製品に。そして世界のEDAMAME市場に展開を
別名霧芋と呼ばれる山の芋。丹波霧に見られる昼夜の温度差があの粘りけの理由。
丹波篠山特産物レシピ集には利用方法がわからないという人のために、日本一否世界一の質と量のレシピを掲載しています。
丹波篠山黒枝豆に第3の商品開発を発表
旬の丹波黒枝豆を求めて観光客が本場篠山を埋め尽くしている2018年10月16日篠山市役所で丹波黒枝豆の新製品に関する記者発表がおこなわれ、ほとんどすべての新聞社、経済専門紙及びNHK、MBS、サンテレビなどテレビ局も取材に来ました。
今や秋を代表する旬の味覚となった丹波黒枝豆
丹波黒枝豆は旬の時期を迎え、本場篠山は秋の味覚を求める観光客であふれています。丹波黒枝豆は以前から畔豆として地元で食されていましたが、転作の進展とともに市場に出回るようにあり、丹波篠山味まつり、88北摂丹波の祭典を経て篠山の秋の味覚として爆発的なブームになりました。インターネットの普及拡大は情報量の拡大と口コミの広がりを通して、人気と認知度を一層高め、生産と消費は更に拡大を続けました。かつて丹波篠山といえばという問いかけに片田舎やデカンショという答えが多かったのですが、最近は黒大豆、黒枝豆という答えが圧倒的になってきました。
2018年丹波篠山味まつり 恒例のイベントに異変が!天候の加減でメインである枝豆の出荷が少なく、はやばやと売り切れに。
短い旬の期間ゆえ流通量に限界が
しかし、この丹波黒枝豆が全国ブランドになっていくには生産量の絶対的な少なさが問題の根底にあります。旬の期間が短い日持ちがしない生ものであるため生産と消費が限られることです。定番といえる枝豆の束を作るのは非常に手間で、人出を要することから生産量の拡大の妨げになっていました。そこで冷凍保存して長期間食卓に提供しようとする試みがこれまでもおこなわれてきました。ただ冷凍保存では長期間鮮度を保つことは技術的にかなり難しいものでした。しかも量的には生の枝豆と比較して極めて少量であり、特産といえるほどのものではありませんでした。
地元企業連携で消費拡大の決定打に
今回、市内の特色ある2つの事業者による企業連携として新たな特産を生み出します。黒大豆の取扱量では日本一を誇る黒大豆卸問屋の小田垣商店とテレビで兵庫の県民フードにもとあげられる焼きビーフンを作るケンミン食品がコラボして冷凍枝豆の大量生産をおこないます。
小田垣商店は生産農家から迅速で大量の集荷をおこない、ケンミンがビーフンで培った技術と生産ラインを活用して製品に仕上げます。小田垣商店は広く生産農家や生産組合に呼びかけ、大量の集荷を目指し最終的には約100トンを集めるとしており、これは面積にして20~30ヘクタールに相当します。現在、市内の黒大豆面積は616ヘクタールで黒枝豆の面積は176ヘクタールです。集荷量の増加に合わせてケンミンも新たな生産ラインを設ける予定です。
先に見たように丹波黒枝豆は秋の味覚としての全国的な評価とは対照的に、旬の野菜であることから期間や販売地域が限定され市場自体が限られたものでした。冷凍黒枝豆の大量生産は、市場の拡大つながり、地域における産業の広がりとして新たな労働や雇用を創出することが見込めます。
ほ場での脱粒作業
小田垣商店での検品、選別作業
ケンミン食品の製造出荷工程
和食ブーム EDAMAME市場へ
海外では和食ブームといわれる中で、「えだまめ(edamame)」は寿司(sushi)や神戸ビーフ(Kobe Beef)等と並んで日本のフードを代表する言葉になっています。枝豆がこれまでのものに加え、コクと甘味のある丹波黒枝豆が認識される可能性は充分あります。本格的な生産に合わせた海外展開も考えられ、これまで賞味期間の短さと流通量の少なさでほとんど知れることもなかった黒枝豆が広く評価されることにもつながると期待されます。
特産黒枝豆の第3の商品形態として
丹波黒枝豆はもともと1キロの枝付きの束として世に出ました。近年では袋に入れたさや豆も機械化・省力化によりシェアを伸ばしつつあります。冷凍枝豆は、今回の商品開発で大きな比重を占めることが期待されます。第3の丹波黒枝豆といえます。
旬の味として味覚(鮮度)と保存という相矛盾する面において、それぞれに一長一短はあります。冷凍枝豆は、鮮度をできる限り保持しながら賞味期限を大幅に伸ばし、流通市場を大きく拡げます。丹波黒枝豆の全国展開だけでなく、海外進出にも大きな可能性を秘めています。